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高校受験の英語対策
リーディング6

第五段落
The scientists wanted to plant about 120, 000 young trees, but they did not have money to buy them. They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people. A new train line was made to carry them. In 1920, 11, 000 young people came, and they finished planting all the trees.

第五段落でも一行目で科学者が出てきました。どうやらこの文章の主体は科学者になっているようです。

The scientists wanted to plant about 120, 000 young trees, but they did not have money to buy them.

接続詞but(しかし)があります。butがあるという事は文の後半は、文の前半を否定する形と言うことです。これを踏まえながら文の前半を見てみましょう。

The scientists wanted to plant about 120, 000 young trees,but

Scientists plant 120,000 young trees,but を拾い読みすれば、意味は取れますね。
(科学者 植える 12万本の若い木、しかし)
解説を読み進める前にこの文の後半の内容を想像してみてください。

科学者は植える12万本の若い木、しかし

なんとなく想像はつきますよね。12万本ってかなりの本数です。それを踏まえれば、後半部分は何か問題があって12万本は植えられないということになるでしょう。それを見ていきます。

but they did not have money to buy them.

money(お金)は分かりますね。それでOKです。

科学者は植える12万本の若い木、しかしお金が・・・。

もう分かりますね。あとbuy(買う)が分かるともう完璧です。

The scientists wanted to plant about 120, 000 young trees, but they did not have money to buy them.
(科学者は植える12万本の若い木、しかし買うお金が・・・。)

さくさくと次の文にいきましょう。

They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people.

問4(読解問題・空欄補充)のお出ましです。ここは時間をかけてじっくり読みましょう。おっと、英語の本文を読み進める前に問4の内容確認ですね。

問4 文中のDの中に入る最も適当なものを,次のア?エから一つ選び,その符号を書きなさい。
ア to carry trees from an everlasting forest
イ to come and plant trees in an everlasting forest
ウ to cut down trees in an everlasting forest
エ to give them trees to make an everlasting forest

確実に分かるところを軽く訳してみましょう。問の内容が英語の場合(すぐ読解できない場合)は、チラッと確認するだけでOKです。

アto carry trees from an everlasting forest
(木を 永遠の○○から)

イto come and plant trees in an everlasting forest
(来る と 植える木 永遠の○○)

ウ to cut down trees in an everlasting forest
(カット木 永遠の○○)

エ to give them trees to make an everlasting forest
(与える彼ら 木 作る永遠の○○)

everlasting(永遠)は注にありましたね。ただ、この問題もforest(森)が訳せないとちょっと厳しいですが、なんとなく「森」の事だと分かってくる頃ではないでしょうか。では本文を読み進めてみます。

They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people.

彼ら  人々 全て  日本   。 9万5千 木 人々によって。

これらの単語は分かりますね。

彼らは日本(の人々?)から9万5千本の木をなんとかしてもらった。

こんな感じのようです。文頭の代名詞They(彼ら)は何を指すのでしょうか。これが分からないとDを埋める事はできません。ここで直前の文を思い出してみましょう。

科学者は植える12万本の若い木、しかし買うお金が・・・。

とすれば、この文のThey(彼ら)は科学者しかないと分かります。訳せない人も多いと思いますがasked(頼んだ)が分かれば、さらにはっきりします。この文で They になりえるのは「科学者たち、木、森、お金」しかありません。なぜならこのパラグラフではそれ以外の名詞は出てこないからです。この中で普通に考えればask(頼む)ことができるのは「科学者たち」だけです。
ただし、英語にも擬人法(ぎじんほう)があります。「知ってるぞ。」という人も多いと思いますが、擬人法とは動物や物を人に見立てる表現手法のことです。例えばこんな感じになります。

車が「洗車して」と私に頼んでいるような気がした。

英語でもこのような表現はあります。ですから「They ask のTheyが木や森にはなり得ない。」とは言えませんが、直前の文を踏まえればTheyは科学者であると分かりますね。また日本語では「木や森」を「彼ら」で表す事はあまりありませんが、英語では日本語に比べると何でもThey(彼ら)であらわす傾向があります。
日本人の感覚からすると木や森にはThatやThisを使いたくなりますね。でも英語の場合は指示語の用法に日本語ほど厳密な区別はありません。余談ですが、英語ではcar(車)やship(船)の事をShe(彼女)と呼ぶことがあります。頭の隅に入れておくと、英語圏に行ったときに助かるかもしれませんね。

では問4に挑戦しましょう。

They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people.

彼ら(科学者たち)  人々 全て  日本  D   。 9万5千 木 人々によって。

・科学者たちは日本(の人々?) D 。9万5千本の木をなんとかしてもらった。

アto carry trees from an everlasting forest
(木を 永遠の○○から)

イto come and plant trees in an everlasting forest
(来る と 植える木 永遠の○○)

ウ to cut down trees in an everlasting forest
(カット木 永遠の○○)

エ to give them trees to make an everlasting forest
(与える彼ら 木 作る永遠の○○)

この問は少し難しいですね。どれも当てはまりそうな気がします。ここで極意5の登場です。

極意6:(特に選択問題で)分からない時は、カンで選んで次の問に進む。

四択問題はとりあえず選んでおけば、4分の1の確率で正解になります。しかもこれは全くのカンで選んだ場合の確率です。まがりなりも文章を読み進めた上での選択なら、3分の1くらいにはなるでしょう。
時間のかかりそうな選択問題はカンで選んで先に進みましょう。時間が足りなくなれば、この後に簡単な問題があっても解く事ができません。制限時間内なら前の問題に戻る事は自由にできますから、解けない人は適当に選んでから先に進みましょう。

試験本番は適当に選んで進むとして、ここではもう少し時間をかけて回答してみます。少し先の文も見てみましょう。

They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people. A new train line was made to carry them. In 1920, 11, 000 young people came, and they finished planting all the trees.

これは厳しい。何が厳しいかと言うと・・・

to carry them
young people came

なんて言葉があります。きちんと意味を取れていないと、問4の答えとして

アto carry trees from an everlasting forest
イto come and plant trees in an everlasting forest

アかイを選んでしまいそうですね。ここは意味をきちんと把握していないと得点できない問題。つまり他の受験生と差がつく問題と言えます。英語で高得点を狙う人はぜひ正解したいですね。選択肢の中で誤っていることが分かりやすいのはどれでしょうか。

ウ to cut down trees in an everlasting forest
(カット木 永遠の○○)

ですね。木を切ってもらっても意味がありません。木は切ってしまったら材木にしかなりません。科学者たちは材木を集めているのではなかったですよね。アとイはどうでしょうか。

アto carry trees from an everlasting forest
(木を 永遠の○○から)
イto come and plant trees in an everlasting forest
(来る と 植える木 永遠の○○)

実はどちらもこのパラグラフだけを読んだ場合、誤りとは言えません。空欄Dに当てはまるのです。簡単に訳してみましょう。

They asked people all over Japan    D    . About 95,000 trees were given by many people. A new train line was made to carry them. In 1920, 11, 000 young people came, and they finished planting all the trees.

科学者たちは日本中の人々に「ア 永遠の森から木を運んで」欲しいと頼んだ。
科学者たちは日本中の人々に「イ 永遠の森に木を植えに来て」欲しいと頼んだ。

そして約9万本の木が集まった。新しい電車が彼らを運び、1万人の若者が全ての木を植えた。

この文だけを見れば、明らかに誤っているは言えません。ポイントはeverlasting forest(永遠の森)にあります。本文にあった科学者の目指していた事を思い出しましょう。科学者が目指していたのは・・・

明治神宮に永遠の森を造る

でした。それを踏まえるとようやくアとイが誤りであると分かります。これから造るはずの「永遠の森から木を運んで欲しい。」というお願いはおかしいですね。イはアに比べると正解に近いですが、まだできていない永遠の森に木を植えに来るというのは若干不自然です。
ただどちらも「絶対に間違っている。」とは言えません。そこがこの問の難しいところで、差のつくところでもあります。次にエを見てみましょう。

エ to give them trees to make an everlasting forest
(与える彼ら 木 作る永遠の○○)

科学者たちは日本中の人々に「エ 永遠の森を造るための木を与えて」欲しいと頼んだ。

エが一番妥当ですね。選択問題においては、正解以外が全く当てはまらないケースは少ないです。多くの受験生が正解してしまって、差がつかないからです。もちろん英文を全て正確に読解できれば、答えがエであることはすぐに分かります。しかし、そういうケース(英文)ばかりではないのが現実です。制限時間のある試験では、ある程度考えたら切り上げて、妥当なものを選ぶことが重要です。

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