模擬テストは一回だけでなく何回も受験して確実性を上げて評価されるものだと思います。
特に理科・社会は一回のテストですべての分野が網羅されているわけではありません。
一回点数がよかったからと言って次もよいとは限らないのです。
例えば地学領域をとってみると、近年の長野県入試では岩石・地層分野、天気・気象分野、天体分野のうち2分野ごとに出題されており、3分野すべてが出題されるわけではありません。ちなみに今年は気象分野が出やすいのではないかと予測されています。
信学会
模試も本番入試の形式を踏襲したものになっていると思いますので、最低2回は受験しないと地学領域だけとってみても不十分であることがわかります。
理科だけで4領域あり、公民も政治、地方自治、税制、経済など細かく分かれていますし、歴史も古代史の問題が多い時は比較的易しく、近代史の設問が多いと難しいなど分野構成が難易度にかかわる場合も出てきます。
さらに理科で最近気になるのは生態系やリサイクルなど社会的に取り上げられることの多いトピック的問題が多くなってきたことです。馴染みのない問題で首を傾げたくなった受験生も多いかとおもいます。
模試には成績の「確認」といった役割のほかに新傾向の問題を含めた「演習」という側面があります。試験に出るか出ないかわからないような、おかしな問題をやらされて迷惑に思う人がいたとしても不思議ではありません。
入試の得点は260から300平均くらいになるよう毎年調整されているように感じます。
最近大学入試の影響が
高校入試にも及び、記述式の問題が増えています。
数学でもグラフや表を見て説明を加えるなどの問題が出題されるようになりました、。記述の問題は平均を下げる原因にもなっています。一方、理科では中レベルの計算問題が増えています。これも平均を下げる元になっていると思われます。
難しい問題が増えれば合計の平均も当然下がりますが、平均をある程度保っているのは、平易な問題も増えた影響があると思います。レベルAとCの問題が増えた代わりに中程度のレベルBを減らしているのではないでしょうか。
数学はそれが顕著で、問二の終わりくらいから問三にかけて徐々にではなく突然レベルアップし序盤快調に解けていたのに急にストップして先に進めなくなったという経験をお持ちの受験生も多いかと思います。一方で小学生でも解けそうな問題というのも増えているわけです。
信学会の
模試が役立つか役立たないか。それは個々の目的如何によって変わってくるでしょう。
模試の傾向は入試の傾向の先取りですから、当たらないことも多いと思います。でもこの
模試を受ける人の数が第4通学区の受験生のかなりの部分を占めているようなら、このデータはかなりの精度で確からしいといえます。複数回受験しているなら、さらに精度は上がっています。注意すべきは評価基準があくまで点数であるということです。内申点については別個に考えなくてはなりません。お忘れなく。